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院外処方と院内処方 

消費税10%時代の到来が現実味を帯びてきましたが、これは当院も含めた院内処方を行っている診療所のシステムに大きな影響を及ぼす可能性があります。

院内処方の特徴は以下の通りです。

院内処方では全体の医療費が安い

 調剤費等薬局は診療所よりも優遇された費用が認められているため。
診察内容にもよりますが、とある先生は薬剤費を除くと院外処方は70%くらい医療費が高いと言う方も。

1か所で処方まで完結する

 当院でも足の不自由な方が多く来院されており、タクシーで家と病院をdoor to doorで移動できる。とても大事なことと考えます。

待ち時間が長い

 院内で薬の処方・説明・チェックが必要なため待ち時間は院外処方の診療所に比較して長くなります。

診療所としてはデメリットが多い

 院内処方では余分に人手が必要です。さらに一昔前のような薬価差益はほとんどありません。在庫を抱えますので、処方しないまま使用期限となる薬もあります。
 
 またクリニックは患者さんに処方する際消費税をいただきませんが、クリニックが薬を購入する際には消費税が必要です。
 つまり現在で5%、将来消費税が上がるとその分までクリニックが自腹で払うこととなります。当院でも既に赤字になっている薬もあり、消費税が上がるとさらに増えます。

 今後当院も含めて院内処方のクリニックは、経営と患者さんの利便性を考えながら院内処方を続けるか院外処方に変更するか検討する必要があります。院内処方では経営できなくなる診療所も出てくるかもしれません。患者さんのことを親身に考え細かいが対応でき、診療所のすぐ側で(大きな道を渡らずに済む所)薬局があれば院外を検討する必要があります。

 院内処方の良し悪しについて述べましたが、もちろん院外処方のメリットもたくさんあり院外処方を否定しているわけではありません。薬剤師さんに細かいチェックをしていただけるため、私自身も助けられたことは数えきれません。他院で多数の内服薬を処方されている方や薬の量を調整する必要のある子供さんに安心して処方できます。

 個人的には消費税は物品によって税率を変える方が合理的だと思いますが、よく考えてシステム化をしていただかないと明石のたこフェリーのように政策の変更によって廃業せざるを得ない業種も増えるかもしれませんね。

 ちなみに本日の写真は鹿の角でできたゲートです!内と外で大きな違いがある?ない?



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